12月のチャペックさんと東京タワー
2016/12/10(土)晴後曇0% 13℃/8℃ 6:39-16:29
寒かった。冬だ。空は晴れたが一日中冷たい風が強く吹いていた。
寒かったにもかかわらず、今週の平日の通勤時に東海道線の中から見かけた東京タワーに無性に行きたくなって、休日の今日行ってきた。
東京タワーに行って展望台に昇って、降りてから建物内でそばを食べて帰ってきた。
俺は基本的に1年中週末はほとんど地元に引きこもっているのだが、 年の瀬に近づくとなぜか東京を歩きたくなる。
そもそも、どこか遠くに旅行に行きたいとは思えど、休日を使ってまで毎日通っている東京を歩きたいなどと思わない方が自然だろうと思う。
東京タワーに向かう電車の中で12月の園芸家を読んだ
「われわれ園芸家は未来に生きているのだ。バラが咲くと、来年はもっときれいに咲くだろうと考える。10年たったら、…」
園芸家12カ月|カレル チャペック https://www.amazon.co.jp/dp/412202563X/
俺は このフレーズを読んではたと気付いた。
あと20日ほどで2016年も終わる。そして新しい年、2017年がやってくる。
年の瀬ともなればよくその一年を振り返ったりするものだが、あらためて園芸家というものは過去を振り返ることなどはしないのだろうなと気づかされる。
振り返ることをしないというよりは、振り返る余裕がないのだろう。
未来を思い考えることが思考を占有し、その未来のために今すべきことをやり続けているからだ。
一方、俺が年の瀬になると東京を歩きたくなるのはなぜだろうか、少し考えてみた。
過去か未来のどちらかといえば、おそらくは、前者、過去が要因となる衝動なのだろう。
若いころ、冬の街をよく歩いたことと関係しているような気がする。
東池袋、小石川、上野あたりの風景が思い浮かぶ。
ああ、分かった。そういうことなんだな。
ひとり納得した。